【相続のこと】ご家庭によって相続対策は違う

「贈与についての法律が変わった」というニュースや、「相続対策」の特集などを見たり聞いたりしたことがあると思います。

このようなニュースを聞いたり、記事を読んだりすると、

とりあえず「相続対策」というのはやったほうがいいのかなと考えてしまうことがあるかもしれませんね。

一方で、相続対策が必要な人というのは

✔財産がたくさんある人
✔家族関係にもめごとなどがある人

くらいで、一般の家庭では考える必要はないのでは?というお話もよくお聞きします。

一般的に「相続対策」というと
○贈与をする
○生命保険に入る
○遺言を書く
○アパートを建てる  など

これらはすべて相続対策と言われるものです。

 自分の家にはどの対策が必要なんだろうか?

そもそも自分の家に相続対策は必要なんだろうか?

そんなことを考えると思います。

私はどのご家族にも相続対策は必要だと考えています。

ただ、「贈与をする」「生命保険に入る」「遺言を書く」「アパートを建てる」というような相続対策がどのご家庭にも必要ということでは決してありません。

なぜなら家族構成や家族との関係、生活環境、持っている財産は10のご家族がいれば10通りありますので、家族ごとに考えなければいけない内容はそれぞれ違ったものになるからです。

家族との関係に悩みがあり、相続時に何か問題が起きそうだなあという方はその対策をしたいと考えるでしょう。

一人暮らしだから自分の今後について考えておきたいという方もいらっしゃるでしょう。

「贈与をする」と相続対策として効果があるご家庭もあれば、「生命保険に入る」のが有効な対策になるご家族もあります。

反対に「贈与をする」ことや「生命保険に入る」ということが有効な相続対策とはならないご家庭もあります。

どの対策をやったらいいのか、やらない方がいいのか、それを知るためにどのご家庭もまず一番にやっておくべきことがあります。

それは「今の状態を知る」ということです。

「今の状態を知る」というのは、具体的には「うちにはどんな財産と債務がどれくらいあるのか」を知るということです。

そしてその今の状態を知った上で、もしも相続が起こった場合にどうしたいのか、どのようになっているのが理想的なのかということを考えます。

そうすると、うちにはどんな相続対策が必要なのかということがわかってきます。

もしも「今の状態を知る」ということをしないで、「贈与をする」と相続対策になるらしいから、とりあえず贈与をしようかとか、「生命保険に入る」と相続対策になるからとりあえず生命保険に入ろうかなど・・・

「贈与」や「生命保険」といった具体的な対策ありきで相続対策を考えてしまうと、その対策がそのご家庭に必要でないものだった場合、せっかくの対策が無駄になってしまうことになります。

「相続対策」というと、いろいろな方法を思い浮かべると思いますが、

「今の状態を知る」「うちにある財産と債務を知る」

まずここから始めていただけたらと思います。